
北斎の娘であり、浮世絵師として江戸の芸術界を駆け抜けた謎多き応為(長澤まさみ)の、本作で描かれる素顔が垣間見える、そして応為の人生を彩る登場人物たちの魅力が光る<計9点>の場面写真。
愛犬・さくらを大事そうに抱く姿や、飴を片手に屈託のない笑みを浮かべる応為の姿を写し出したカットでは、彼女の飾らない人柄や愛さずにはいられない魅力が感じられる。一方で、寝転びどこか一点を見つめる物憂げな雰囲気を放つ応為の姿は、見ているだけで吸い込まれそうになるような深い眼差しで、決して世間に媚びることなく自分の意志を大切に力強く生き抜いた彼女の信念や生きざまが感じられる。
さらに北斎の門弟で応為の友人・善次郎(=渓斎英泉/髙橋海人)と、同じく北斎の門弟で売れっ子の絵師・初五郎(=魚屋北渓/大谷亮平)の間に挟まれながら、無邪気な笑顔を見せる応為の姿も。友人であり兄弟でもあるような、良き理解者となっていく善次郎と、誠実で穏やかな佇まいで応為にとって自然と心惹かれる存在となっていく初五郎。両者との関係にも注目だ。また、場面写真の中には、凄まじい集中力と迫力で絵を描き上げていく父であり絵師・葛飾北斎(永瀬正敏)の横顔や、画材や絵で散らかり放題の長屋で過ごした、父との何気ない生活を切り取ったカットも。
父娘として、そして師弟として、北斎と生涯をともにする応為。自由気ままに暮らしているように見えながらも、魂を削るように絵筆を握り続ける北斎を見つめ、その背中を追い続ける日々を過ごした応為の知られざる人生とは?そして応為とは、一体どのような人物だったのか―。
今回公開された彼女の素顔が垣間見える場面写真から、まだまだ底知れない魅力を持つ彼女の生き様に期待が高まります。